或る阿呆のナマステ

それこそひそやかに

sun kil moon ― Ghosts of the Great Highway

「〜コア」とか言えば深みが増すとか思ってるやつがこういうジャンルを生むと思うんだが、いわゆる「スロウコア」。の第一人者のマーク・コゼレクさんの現在の最新譜。
この「スロウコア」というジャンルでよくある、テンポを下げて手数を抜いただけの惰性の垂れ流しといった作品とはまったく性質を異にした、とても作りこまれたアルバム。ギターの重ね方のセンスも意匠深い。お金を取るにふさわしい作品。
毒気のないお上品なトムヨーク声に、淡白な、まるで小川のせせらぎのように、近くあるのに遠くに聞こえるようなつつましいギターが絡んでいます。霊験あらたかな小川ギターです。せせらギター。せせら義丹。マルちゃんごめん。ポンコツ亭主。はあ。
red house paintersとあまりやっていることは変わらないが。
6曲目「Gentle Moon」から七曲目「Lily and Parrots」の流れがとてもいい。
バンド名は、元WBAバンタム級王者の韓国人ボクサーの、文成吉さん(Sung Kil Moon)からそっくりいただいただけのものらしい。