或る阿呆のナマステ

それこそひそやかに

旅の恥を掛け捨て

Ghosts of the Great Highway

今月の初め、午前0時、いつもなぜか散歩の帰りに通る片側二車線の道、その道沿いの家から、
「お前らは何もわかってねーんだよ!今、うちの親が騙されてんだよ!!」
という甲高い怒声が聞こえてきたので思わず目を遣ると、栗山千明の10年後(その間2年ほど中国留学あり)のような端正な顔立ちの女性が顔をくしゃくしゃにして泣き喚いていた。
その女性と瞬間的に目があってしまい、心の中で「超ごめん」を何度も繰り返した。
今日その道を、久しぶりに、父の実家に帰省したり友達のバンドに数曲ベースライン提供したりレポート書いたりの半端な忙しさから開放されて缶ビール片手に浮かれて通ったら、その家の玄関口に貼り付けられた
「入居者募集、○○建設」
の看板が目に飛び込んだ。
ひとつの生活が破綻するというのはあっという間のことなんですねえ。しかし自分は下衆いねえ。変態です。散歩しても人家の明かりに目を取られっぱなしです。