ロス そうロス ああロス

宇多田ヒカルの歌声はα波を聴き手の脳ミソに与えるそうだがあんなアレンジじゃアドレナリンないし溜め息しかでねえよなあなどといまさら考えながらサークルの先輩に教わったリフを小一時間引き続ける。音に対していかに無自覚だったかを痛感した一時間だった。
「弾いたことを後悔するくらいのアタックで弾いたことを忘れたようにすぐ左手の指を浮かせ」
「他弦を、押弦してる指でミュートするとハーモニクスで鳴るからだめだ」
そのあとRITES OF SPRINGをはじめてアルバム通して聞いたがやはりギー・ピシオットのボーカルは落ち着く。α波が間違いなく脳内に横溢する。胃酸で胸焼けするように硫酸のような虚実浸透液がシナプスを潤す。パティスミスみてーな唱法だもんよー
して件のRITES OF SPRINGを聞いていて楽器隊のあまりの奔放さに救われたような気分になった。先の先輩いわく
「ロックなんて全部薄っぺらいく聞こえちゃう。音に対してあまりに無自覚だ。あるいはポストロックとか俺わかんねえよ。無難な、どの楽器も逸脱しない音楽とかわかんねえよ」
ポストロックについては自分も共感できるがやっぱり若いっていいなあ。エレカシかっこいいなあ