或る阿呆のナマステ

それこそひそやかに

五年間のトンネルを抜けると、そこはゆきずり、の惰性の顛末だった。すぐの路肩に原付が停めてあったのでまたがって法定速度に届かないスピードでいきがってると後ろから、親父のシーマに乗った弟が130キロで自分を追い抜いていった。
弟が自動車学校に通っている。中型免許を取得しているから学科いらずで実地講習だけでオッケイらしい。その兄は10日ほど前に原付免許を取りました。いやいや。どっちが兄かという話だ。
中学の後輩、弟の友達がプロボクサーとして後楽園ホールで初試合に臨んだらしい。判定負けだったそうだ。
やばい。俺はこの五年間何をやっていたんだろうか。お。