或る阿呆のナマステ

それこそひそやかに

街灯の明かりが消える前に

生意気にも自分の背丈よりも高い家具が三、四部屋にあったので捨ててやった。お付き合いはかれこれ15年ほどになっていたが捨ててやった。どうも、あの灰色の無機質のくせにやたらと鷹揚傲岸な鉄骨製の棚と、木製の無駄に長身の勉強机+本棚の織り成す稜線が自分を腰の低い卑屈な人間にしたような気がする。せいせいしたが鉄骨の棚の裏から出てきた山田花子の漫画を読んでいたらいろいろもやもやしてきたのだが真っ暗い部屋なのですでに見えね