或る阿呆のナマステ

それこそひそやかに

8月の素敵じゃないか

rollingteacher2004-09-01

8月に街角のいろんなところで目撃した、妙に変に印象的な女性を3人くらい覚えていますので書き置きたい。



1.閑散古本屋の常連顧客の姉ちゃん


いつも私が行く古本屋で見かける姉ちゃんがおもしろい。おむすびのような顔をして、たぶんポニーテールにしたかったんだろう髪型の女性は、溜めて貯めて最期ぶっ殺す爆弾岩のような姉ちゃん。
だいたい手塚治虫やら天文学関係の文書やら宮部みゆきやらをとにかく両の手にウズタカク積み重ねて積み上げて、
最期、レジに手荒にドン。振動ドン。震度うどん。その瞬間の姉ちゃんの、レジの震えと比べれば幾分控えめに申しわけ揺すられた肩が無駄にセクシーだった。ノースリーブ。



2.頭文字Tのおばあちゃん


盆に帰省した際、父の実家周りの、歩いて行ける範囲内はほとんど田んぼから田んぼまで。人家がそれをたまに縫うように肩肘たたんで配されていただけだった。
実家の属する集落を離れて、いよいよ規模の大きい田んぼが視界に入ってくると、同時にその端っこでトラクターを操縦するご年配の農婦も登場。
何でこんな季節にトラクターを。私はそれとなく近づきまくり、半径3メートル内のアウェーゲーム。
何でこんな季節にトラクターを?そんなことよりむしろ、トラクターより目。
そのおっかさんの目は、どう見ても峠を攻める命知らずの走り屋のそれだった。尖っていた。走り屋見たことねーけど。
明らかにあのとき、おばあちゃんはトラクターで田んぼを攻めていた。
ドリフト派かしら。グリップ派かしらん。お子さんは何人ほど?お孫さんは?そのトラクターは集落の共同出資?
すべての答えはあの皺の中。



3.小田急線のギャル


小田急電鉄、その車中で、自分の真向かいに座る黒いキャミソールのギャルが携帯電話で話している。
普段ならその時点で私は超不愉快になるんだが、そのギャルの会話は私をして幾許かのときめきを抱かせ、私はそのギャルを偏執的熱視線でもって眺めるにいたった。以下その、第三者が聞く限り一方通行の会話。
「うん…そう、マジそうだって…江藤…巨人のやつ…知ってる?」
「寝顔が似てる。…そう…うざい?没収ー」
「ネットで最近は何でも集まるしー」
「あー、まとめて干しといて。Tシャツ…ストーンローゼズのやつ」
「マジ?マジで?カオティック〜っつーか温室育ちの弊害?しらねー」
「はーい。おやすみ諸国」