或る阿呆のナマステ

それこそひそやかに

酔い覚め

明け方、さんざっぱら呑んだ自分を諌めるような朝日を七○三号室ののベランダから目の当たりにするとき、決まっていつも意識は自分の前方、斜め四十五度に定まる。へらへらしている自分が見える。私はそれを見下している。それはいつもちょうど、酔い覚めのとき。「そうか俺はこいつか。何で生きてんの?まあ頑張って。ああ眠い。さようなら。」この瞬間、意識が私を俯瞰したような、得意な気になる。その得意げが導眠に一役買う。この瞬間のために飲酒する。