或る阿呆のナマステ

それこそひそやかに

イースタンユースの新譜

いつもイースタンの新譜は出てすぐにはするめか駄作かの区別がつかないのが面白いんですけど今回は正直手癖で作り上げた感がにおってる。でも演奏と音選びとアレンジががうまいからつまらないはずの曲も良い曲になってしまうのがすごい。皮肉じゃなく。吉野の歌詞もかっこうつけてるけど赤裸々な風でうまいなあ。暁のサンタマリアはライブのほうが全然いいなあ。
「街はふるさと」を聞くたびにおとといのファクトリー最前列の目の前で見た
「足許今日もふらーふーらー」
と歌いながら泣いてる顔で汗ぼたぼた落としながらギターと両手をだらりとぶら下げて歩く真似をしている吉野が脳裏に不気味によみがえってきて怖い。
しかし十分かっこいいんだからわざわざタイトルに「DON QUIJOTE」なんて自分を俯瞰したようなエクスキューズを冠さなくてもいいじゃないか。ひねくれてるなあ。けつめど全開でもっと狂信的に自身を頼めばいいのにねえ。それが分不相応のふるまいにならない人間なんか滅多にいないのにねえ。