或る阿呆のナマステ

それこそひそやかに

10代最後の日は

安達哲の「キラキラ」を古本屋10軒回り探して暮れた。見つからず。代わりに同氏の「幸せのひこうき雲」という一巻完結モノを見つけ立ち読み。「さくらの唄」とテーマこそ違えど、設定やエンディングのベクトルがやや被っているのが何とも。さくらの唄は主人公の日常を徐々にではあるが一度完全に破綻させて、それを白日の下に一挙に暴露するという、二次体験なのに寒気がするような展開を見せ、そこから力ずくでハッピーエンドに持って行くという氏の力量に(高校卒業直前に読み)感服し泣いたんだが、幸せの〜はエンディングが極端に綺麗になりすぎて胡散臭い。さくらの唄のもだいぶ綺麗だがあれは作品のインパクトを引き受けるために必要だったからな。でもまあ先生がレイプされなくて良かった。そうこういってるうちに明日にはもう20か。10代最後に読んだ本が安達哲というのがなんかそれらしくて青臭くてイカ臭くて嫌だがしかたがないどうでもいい。