或る阿呆のナマステ

それこそひそやかに

〇泊二日

ワカッテルカラ

北朝鮮パンクバンド「将軍」のライブを見に平壌へ。
ビアガーデンの中央に設営された、まるでデパートの屋上のヒーローショウのようなチープなステージに、フロントアクトとして、首から上がユマ・サーマン、下が森久美子のシンガーが夜の帳も降りきったころ登場。どぎつい赤のワンピース。客は自分と友人の二人。


四曲目あたりでシンガーが上裸になり、自分と友人はステージに上げられた。胸を吸うよう要求される。拒否するとシンガーは私の耳元で「ワカッテルカラ」と日本語でささやいた。キルビルそのまんまだった。
なぜかその様子が2ちゃんねるで実況されていて、「おっぱいキター」「なにこれ」「吸え」「氏ね」「吸え坊主とメガネ」などでスレッドが埋まっていった、ということを後日知った。
北朝鮮パンクのライブが突然開始。MCでは曲間ごとに「将軍様マンセー」と連呼していた。パンクじゃねえじゃん。つーか北朝鮮という国自体がパンクであり件の国で起こっている事態がいちいちパンクであり北朝鮮イデオロギーの元にかき鳴らされるパンクはパンクで無く迎合であり雷同であり北朝鮮パンクと言うものは存在しない。